機能不全の人間関係には、まったく別の側面があることも事実です。
矛盾するようですが、それは、さとりをひらくチャンスでもあるのです。
人間関係が、エゴ的思考を助長し、ペインボディ活動のスイッチになっているならば(さとりをひらいていない人の場合は、これが一般的です)、そこから逃げようとする代わりに、さとりをひらくチャンスにかえてみてはいかがでしょうか?
誰かと親密な関係になるのを避けたり、「理想のパートナー」の出現が、問題解決の方法だと錯覚して、「幻」を追いつづけたりするかわりに、機能不全の人間関係を、活かすのです。
「すでにそうであるもの」を、ありのままに受けいれると、いくらかは、状況から自由になれるものです。
たとえば、人間関係に「不調和がある」という事実に「気づき」、その「気づき」をしっかりと胸に刻むと、「不調和がある、ということを知る」という、新しい事実が加わるため、不調和は変わらざるを得ません。
「わたしの心は、平和でない」と知ることによって、その「気づき」が、クリーンなスペースをつくり、「非・平和」を愛で包んで、「平和」に変容します。
自分の心に直接に働きかけをすることで、意識が変容するわけではありません。
パートナーや、他者をを変容させるなど、なおさら不可能です。
わたしたちにできるのは、変容が起きるためのスペース、慈悲と愛がはいってくるためのスペースをつくることだけです。
恋愛関係が機能しないなら、喜びましょう。
なぜなら、ふたりの「無意識」を明るみに出してくれるからです。
それは、さとりをひらく絶好のチャンスです。
自分の心の状態を観察し、その「気づき」を、しっかりと胸に刻みましょう。
もしも、そこに怒りがあるならば、怒りがあるとを認識してください。
「嫉妬」、「正当化したがる気持ち」、「自己弁護」、「議論を戦わしたい衝動」、「愛に飢え、かまってもらいたいインナーチャイルド」、「感情的な痛み」など、そこにあるものがなんであれ、それが自分の中にあるという事実を認識し、その気づきをしっかりとうけとめるのです。こうすれば、人間関係は、精神の修練、「サーダナ」(sadhana=ヒンドゥー語)になります。
たとえ、相手が無意識な行動をとっても、それに対して反応しないで、気づきによって優しく包み込んで、受け止めましょう。
仮に、気づきがあなたの側にしかなく、相手が無意識に行動し続けるととしても、それにまどわされずに、気づきを保つのです。
「無意識」と「気づき」は、長く共存できません。
敵意と攻撃を生むエネルギーは、愛の存在に耐えられないからです。
パートナーの無意識に、わずかでも感情的になってしまうと、自分自身も無意識になってしまうので、十分な注意が必要です。
しかし、そこで反応してしまっても、「わたしは感情的になっている」という事実に気づくことさえできれば、それでいいのです。
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「超シンプルなさとり」より
明日も引き続き「人間関係はさとりをひらくチャンス」・・・について書きます。
ー仁美ー
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